【劇情】希菈(溫泉)的回憶

回憶一

アオイの島での騒動から、少しだけ後――

飛行島はいまだ、アオイの島に停泊していた。

シエラ:こんにちは、みんな!

キャトラ:やっほーシエラー!

アイリス:シエラさんもフレイヤさんも、こんにちは♪

フレイヤ:……ええ。

アイリス:今回はちゃんとご挨拶ができて、嬉しいです!

シエラ:ふふ。友達だものね、フレイヤ。

フレイヤ:名前を呼ぶことを許しただけです。

キャトラ:もー、フレイヤったら照れんでもいーのに!

フレイヤ:キャトラは相変わらずですね。……毛並みが亂れていますよ。

キャトラ:ゴロゴロゴロ~。

シエラ:フレイヤも相変わらず、キャトラには甘いわね~。

主人公

アイリス:それにしても……小さいですね、フレイヤさん……!

シエラ:フレイヤは體の大きさを自由に変えられるからね。

シエラ:私も子どもの頃に初めて見たときは驚いたわ。

フレイヤ:人目の多い場所では、この方が目立ちませんから。

キャトラ:……ねえフレイヤ?アタシも小さくなれないかしら?

フレイヤ:無理でしょうね。

キャトラ:巨大カニカマを見上げる夢がついえたわ。

アイリス:とにかく、二人ともゆっくりしていってくださいね。

シエラ:あ、ええと……今日は相談があってきたの。

シエラ:アオイの島に來たのは、フレイヤにも羽を伸ばしてほしかったからっていうのもあるんだけど……

シエラ:どこも予想以上に人が多いのよ。

キャトラ:フレイヤ、人間嫌いだものね。

フレイヤ:シエラ。気をつかわなくて良いと、何度も言っているはずです。

シエラ:そんなんじゃフレイヤが、心も體も休まらないでしょ。どこかきっといい場所が……

フレイヤ:どこへ行こうと、他人の目があるのなら同様です。

フレイヤ:サクランボが食べられれば、私は充分です。

シエラ:もう、それじゃいつもと同じじゃない。

シエラ:旅館でのんびりしたり、好きなだけ溫泉に入ったり……

シエラ:私はもっとフレイヤと、アオイの島を楽しみたいわ。

フレイヤ:何事も思い通りにはいかないものです。

シエラ:だけど……

フレイヤ:シエラが飛行島にいる間、私も少し、一人になります。

フレイヤ:溫泉街の喧騒も、ここまでは屆きませんから。では。

アイリス:フレイヤさん、行っちゃいましたね……

シエラ:フレイヤにくつろいでもらうには、どうしたらいいのかしら……

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