【劇情】白貓溫泉物語2 – 第一章(日文)

アオイの危機

――アオイの島。季節は春。

本國は自慢の溫泉を他國へアピールし、観光客を集める運動を行なっていた。

ミカドであるセオリ自ら溫泉大使として一意奮闘し、この企畫は大成功を収めた……

――はずだったのだが。

キャトラ:観光客がほとんど見當たらないわね……

アイリス:以前の街の活気はどこに……

キャトラ:セオリに呼ばれて來たものの、なんだか嫌な予感が……

セオリ:みなは〜ん……

キャトラ:ちょっとセオリ!ボロボロじゃない!?

セオリ:遠路はるばるすまへんな……

セオリ:本來ならもてなすべきなんやけど、諸事情により堪忍な……

キャトラ:諸事情って……

セオリ:見ての通り、溫泉事業は大失敗。懐はスカスカや………

アイリス:どうしてそんな……

セオリ:不況の波に襲われたといえば、それまでなんやが……

セオリ:観光客からしたら、アオイの島に來るだけで旅費がようさんかかるからな……

セオリ:風呂なら近場で事足りる……たぶんそういうこっちゃね……

キャトラ:どうにもならないの?

セオリ:サービスを向上したくても、その銭がないからな……

キャトラ:八方塞がりね……

セオリ:そこでや!

キャトラ:急にどないした!

アイリス:キャトラ、口調うつっとるで!

主人公

セオリ:これを見てみい!

キャトラ:その本がなに……?

セオリ:これは溫泉界の生ける伝説、ホメ様の著書や。

キャトラ:ホメ……さま?

セオリ:ファンの間では敬意を込めてそう呼んどるらしいで。

アイリス:そんなに有名なの?

セオリ:溫泉のすべてを知り、溫泉に人生を捧げ、溫泉を評価する。まさに溫泉キング。

セオリ:ほんで、ホメ様に紹介された溫泉は一夜にして観光客が殺到するほど人気になるっちゅー噂や。

アイリス:すごいわね……

キャトラ:それで、そのひとがなんなの?

セオリ:実はホメ様が近々、この國に訪れるそうなんや。

キャトラ:おっ、それはチャンスね。

セオリ:せやから、ホメ様がアオイの島の溫泉を気に入ってくれるように工夫をしたいんやけど……

キャトラ:……ふむ。それで元親善大使であるキャトラさんの手を借りたいというわけね。

セオリ:せや!キャトラは企畫力に長けとるし、マスコットキャラとしても優秀や!

キャトラ:せや! このキャトラさんが力を貸すからにはあんじょうよろしゅうやで!

キャトラ:ねっ! 、アイリス!

アイリス:……う、うん。

主人公

セオリ:おおきに! ほんなら、さっそく企畫を考えるでぇ!

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