【劇情】主線神域 – 第1章(OVERSKY:FRONTIER) #18(日)
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| デネブ 狭くてごめんね、アイリスさん。 部屋にあるものはなんでも使っていいからね。 | |
| アイリス ありがとう。 えっと、デネブさんで、よかったですよね? | |
| デネブ 覚えてくれたんだ。 うれしいな。 うん、デネブって呼んで。 | |
| アイリス じゃあ、私もアイリスで。 | |
| デネブ | |
| デネブ でも、ごめんね。 この部屋以外は…… | |
| アイリス うん。 わかってる。 十分だよ。 | |
| アイリス ……赤髪君と話してもかまいませんか? | |
| アルタ ああ、約束だからな。 席を外すわけにはいかないが邪魔もしないよ。 | |
| アイリス | |
| アイリス えっと、赤髪君…… | |
| ナナシ 自分には、空白の過去がある。 君がそれを知っていたらと期待している。 | |
| アイリス ……あなたはこの世界でなにがあったの?それを教えてくれませんか? | |
| ナナシ ……わかった。 特に隠している話じゃない。 | |
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| ナナシ 王都から離れた場所に村がある。 アルタの父が領主をしていた村だ。 その外れで自分は行き倒れていて、保護されたんだ。 アルタとアルタの姉、そしてその恋人のアトリによって。 自分には記憶もなく、不吉な子と村人には忌諱された。 だが…… | |
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| アルタ そんなのおかしいだろ!記憶が無いってだけでのけものにすんのかよ!! | |
| 村人 ……なにか言えないことがあるのかもしれん。 | |
| アトリ 僕も差別的に扱うのは反対です。 信心がなくとも子が苦しみにもがくのを良しとできません。 | |
| アルタの姉 私もアトリと同じ意見です。 | |
| 村人 ……わかったわい。 | |
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| ナナシ みんなのお陰で、自分は村で面倒を見てもらえることになった。 | |
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| アイリス じゃあ、それ以来ずっと村で……? | |
| ナナシ アトリたちに見守られて、アルタやベガと遊んでいたのが、最初の記憶だ。 名前も思い出せないからナナシと呼ばれた。 そして村にあいつがやってきた。 | |
| アイリス あいつ? | |
| ナナシ 指先の獣—— |


