【劇情】GODS of GLORY #10(日)
| ケンセイに連れられ、一行は<天丘(てんきゅう)の島>の奥地に足を踏み入れていた――
| |
| ケンセイ そろそろか…… | |
| ハルジオン ここで何をするの? | |
| ケンセイ 試練だ。お前らが真の依代(よりしろ)になるためのな。 | |
| キャトラ アタシらが一緒でいいもんなのかしら? | |
| ケンセイ ベスパのやつは構わねえと言っている。 進むぞ。ついてこい。 | |
| …………
| |
| アイシャ 地下にこんな空間があるとは……とても興味深いね。 | |
| リーラン 祭壇もそうですが、これは一体誰が作ったのでしょうか。そもそも<空(そら)の四神(ししん)>のことを知っていることも不思議ですし。 | |
| ケンセイ 大昔の民だそうだ。空を造り直したことを知って、その力にあやかるため祭壇を作ったんだとさ。 | |
| アイシャ 古代には独自の魔術文明を持った国がいくつか存在したという。その一つかもしれないね。 | |
| セレナ そういえばさ、<空(そら)の四神(ししん)>の役目って、誰から任されたのよ? | |
| キャトラ たしかに。もっと偉いやつがいるってことでしょ? | |
| ケンセイ <調停者>のひとり。<書物のごときもの>……らしい。 | |
| ジュダ ……<記されし>エヌマ。 | |
| フーシャ 知っているの? | |
| ジュダ ああ。少しばかり因縁がある。 | |
| アイシャ そうなると<空(そら)の四神(ししん)>とは精霊に近いものと言えるね。 | |
| アイリス 彼らがエヌマに造られたのなら、主を失ったまま、ずっとこの世界を見守っていた……ということになりますね。 | |
| リーラン それは……どこか寂しいですね。 | |
| ケンセイ ……そろそろ始まるらしい。気を引き締めろ。 | |
| ハルジオン あ、私だ。はろろ~♪ | |
| アイシャ 己との対決、というわけかな。 | |
| ルキス 否。我らの試練はただ自己の深淵(しんえん)を覗(のぞ)くことにあらず。 | |
| テネブル 自己とは鏡。彼(ひ)と我(が)との狭間(はざま)にこそその真の輝きが秘められています。 | |
| ベスパ ゆえに僕らは求める。兄(けい)らが、互いに似て非なる己が心のあり様を見出すことを。 | |
| セレナ あたしたちも一緒に戦えってこと? | |
| フーシャ そうみたいだね。 | |
| リーラン 私たちもまた試されているのかもしれません。 | |
| テネブル はぁっ! | |
| ハルジオン ふぅん、そっちが来るんだ。いいよ、相手してあげる~♡ | |
| ルキス 貫く……! | |
| アイシャ 面白い。受けて立とうじゃないか。 | |
| ケンセイ 俺の相手は俺(・)かよ。まあいい、相手にとって不足はねえ! |


