【剧情】GODS of GLORY #20(日)

ハルジオン
……これでよし♪あとの作業はおねが~い♡
バロン
ああ、任せなさい。
アイシャ
さて、残すは……
キャトラ
祝勝会よ!!!
ヘレナにパイ焼いてもらいましょ!アタシの秘蔵のカニカマも大放出したげるわ!!
アイリス
キャトラ……
キャトラ
タイカン風のパイってあるかしら?リーランはどう?なんか食べたいものない?
リーラン
…………
キャトラ
ね、やるわよね、祝勝会!!だってせっかく勝ったんだもの。
これで赤髪君とカイルを探しに行けるんだもの……
だから、騒ぎましょうよ……みんなで、パーっと……
ケンセイ
気を遣わなくていい。
俺たちはもう覚悟できている。
リーラン
ええ。
大丈夫ですから。
キャトラ
……そっか。
アイリス
ケンセイさん……本当に……本当に、ありがとうございました。
ケンセイ
借りを返しただけだ。
赤髪君にはお前から礼を伝えておいてくれ。
アイリス
ええ、必ず。
アイシャ
短い間だったが、共に戦えて光栄だったよ。
ケンセイ
帝国には最後まで助けられた。
感謝している。
ジュダ
その言葉、必ずや皇帝に伝えよう。
ハルジオン
くふふ♪さよならは言わないよ~。
私、嘘つきだからね♡
フーシャ
……短い間だけど、お世話になりました。
ケンセイ
お前たちも大変だろうが……乗り越えられるさ。
きっとな。
セレナ
……あたしはもう、いろいろ話したからさ。
リーラン、ほら……
ケンセイ
……俺には、あの島でやり残したことがあった。
だから、こうしてもう一度身体を得なければいけなかった。
最初は飛行島に借りを返すためだって思ってたんだけどな。
まあ、それも間違いじゃないが……
……俺のやり残したことは……お前だ。
リーラン・ラムレイ。
今この時をもって、副官の任を解く。
リーラン
そ……そんな必要はありません!私はずっとあなたの副官です。
あなたの国を守り続けます……!
報告も、話したいことも、まだ……ありますから……そんなこと、おっしゃらないで、ください……
ケンセイ
……俺は死んだ男だ。
もうタイカンは俺の国じゃない。
お前の王は、もういない。
リーラン
そんな……自分勝手な……
ケンセイ
……ああ、そうだな。
俺は自分勝手だ。
だから好きに言うぞ。
ただの男だった俺が、タイカン統一というでけえ夢を語って、叶えることができた。
お前のおかげだ。
ありがとう、リーラン。
リーラン
……そういうことは、もっと早く言ってください。
ズルいです、こんな時に……
あなたはいつもそうです!勝手にやってきて、勝手に無茶をして、最後は勝手に私を放り出すなんて!
本当……人の気も知らずに……
ケンセイ
……その上で頼みがある。
お前にタイカンを託したい。
リーラン
……っ!
ケンセイ
無責任かもしれねえ。
負債を押し付けているだけかもしれねえ……
それでもお前に……いまのタイカンを生きるリーラン・ラムレイに、この灼熱(おもい)を託したいんだ。
リーラン
…………
あーーーーっ、もうっ!本当になんなんですか!いきなり副官から外すわ、そのくせ国を託すとかっ!
何様のつもりです?王様ですか? 冗談じゃない、ただの俺様の間違いでしょう!?
ケンセイ
…………
リーラン
ええ、ええ! いいですよ。
託されてやろうじゃないですか!私が本気を出したら、あなたの名前なんて霞(かす)みますからね!
ケンセイ
……くくく……初めて会った時から思ってたが、すげえ意地っ張りだよな。
お前。
リーラン
ええ、そうですとも。
あなたが悔しがるくらい、想像もつかないくらい、いい国にしてみせますから……
……ああ。
お前ならやれるさ。
この俺が見込んだ女なんだからな。
……もう。
なんですか、それ……
ケンセイ
さて、心残りはもうない。
そろそろ行くか。
リーラン
あなたたちも……共に行くんですね……
ケンセイ
……リーラン。
最後に一声(いっせい)、頼まれてくれないか。
リーラン
……それは……
ケンセイ
頼む。
リーラン
……わかりました。
皆の者、聞け! そして見よ!これよりタイカン前国王、ケンセイ・ライゴウ……
……出陣である!
ケンセイ
征(い)くぜ!お前たち、俺についてこい!
リーラン
さようなら……行ってらっしゃい。
私の王。
 

…………
……

 

ハルジオン
なにしてるの、ダーリン♡
アイシャ
テネブルと対話を試みていたんだけどね。
どうにも無理そうだ。
元から自我が強固ではないらしい。
この力も、遠からず消えていくのだろうね。
ハルジオン
そっか~……
キャトラ
アンタたち、なんだかもうすっかり仲良しね。
ハルジオン
え~?最初から仲良しだよ♪ね、ダーリン♡
アイシャ
ああ、そうさ。
始めから仲良しだっただろう?
キャトラ
……なんか、混ぜちゃいけないものを混ぜちゃった気持ちだわ。
フーシャ
くすくす。
そうかもね。
アイリス
リーランさん。
もう……いいんですか?
リーラン
はい。
いつまでも沈んでいたらあの人に呆れられますから。
ジュダ
俺とアイシャは二人を連れて帝都に戻る。
フーシャたちはどうする。
フーシャ
私たちは仲間と合流して、<ヤマタ>を追い続けるよ。
ハルジオン
うん。
しばらく会えないかも。
さびしいな~。
アイシャ
そうだね。
世界にはまだまだ問題が山積みだ。
赤髪君が戻ってくるまでに少しでも片付けておくとしよう。
ハルジオン
赤髪君はアイリスたちに任せるね。
アイリス
ええ、もちろんです。
皆さんが作ってくれた<可能性(みち)>、絶対に……無駄にしません!
 

かくて物語は進む。
遥かなる<空の向こう>へと――

 

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